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出展者紹介・加藤直樹


森の展示室出展者紹介・加藤直樹

昨年の展示では、ほんとうに壊れそうなはかない陶の花を展示していただきました。森の中で視点がその花に集中し、そこが入り口になってミクロの世界へ誘うような体験をしました。 アトリエの中に籠った加藤さんの頭の中を映像で流すと、世界はとてつもなく小さく、とてつもなく大きく、存在している私たちの位置の認識をもう一度確かめなくてはいけないのかな?と思ってしまいます。でも、アートとはそういうものなのでしょうね。

Q:近年の作品を見ていると、どんどん変態的に陶に向かっているような気がします。 何が、加藤さんの創造力を刺激するのですか?

A:変態的とは。過大な褒め言葉をありがとうございます。 刺激になっているものというよりここ数年、ようやく自分の中での発酵が進んできているように感じます。 いま興味があるのは細胞や粒子です。 生物科学の日進月歩をつまみ食いしながら、とても楽しく読書と妄想を繰り返しています。

Q:昨年の森の展示室での作品の持つ緊張感は、半端なかったです!去年の作品のコンセプトなどお聞かせください。

A:昨年は森の中にクモの巣を張り巡らし、その下に磁器でできた可憐な花を置きました。 初めに展示のイメージを作る前に森の中は環境の変化が激しいだろうと想像しました。 その激しい環境変化の中に何を置けば、森という場を効果的に使うことができるだろうか考えました。 そこで、繊細なものを置くことでその対比が際立てばと思い、可憐な花を置きました。 展示に際してはサポートしてくださる方の力に頼りまくり、そのおかげで納得のいく展示ができたと思っています。 ありがとうございました!!

Q:好きなこと書いてください!!

A:今年は膜をモチーフに作品展示をおこなう予定です。 鼓膜、網膜、処女膜など、膜という存在は弱くも強いといいますか、繊細でありながら大切な機能を果たしています。 あのSTAP細胞も細胞膜を傷つけることで、その細胞の機能をリセットするという発想でした。

かすかな膜の存在を感じてもらいたいです。


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