出展者紹介・東亨


出展者紹介・東亨

突然、どこからともなく、とても感覚に訴えてくる作家に出会うことがあります。彼らは若く、そして今までつくり上げてきた自分の仕事を飛び越えてその先に身を置いているような・・・。 今回、森の展示室でご紹介する熊谷俊さんや、今回で2回目となる東亨さんは、その辺りの作り手で、今変わろうとしている工芸界の中で新たな潮流を作っていくのだろうと思います。 そもそも私たちが使うまたは作るモノとはなんなのでしょう?

Q:東さんの作品は主に工芸という枠で作品展の展開をされていますが、作品から受ける感触はアートの部類に入ると思います。 今、工芸という中で活動されている理由はございますか?また今後どのような展開をイメージしていますか?

A:アートと工芸は制約や経緯が違うように思います。 あまり部類にわけることに意味を見出せませんが、僕は工芸をしています。 学性時代、なんとなくオブジェの様なものを作っている工芸学科に疑問を感じ、自分で工芸やオブジェ、アートの学習を進めました。 当時は旅行も好きで、土地と産業の関係についても関心があり、食料の加工などにも興味があります。 「トムさんの田舎のごちそう」という、コアな番組があり、それはとてもツボです。 伝承することは重要です。同時に、新しい方法を生み出すことも求められます。 特に金工は陶芸などに比べ、技術の発展により、伝統とは離れているように思います。 そのため、僕の工芸の解釈が少し歪んでいて、「工夫の芸術」と解釈しています。 限られた資源を人の力で有効活用する。今は自分が置かれた環境でどのような工芸ができるのかが知りたいです。 また、作り手と受け手の双方が、工夫することも工芸の面白いところです。

先日、志賀郷(京都府綾部市)で養蜂家さんとお話する機会がありました。とても考え深い内容でした。  ・蜂は都会でも、空き缶や腐ったリンゴから蜜をとる。  ・蜂は農薬やダニに影響を受ける。  ・山野草を持ち帰る際、土と一緒に微生物や虫、種なども移動させている。 小さなことでも、大きく生態系が変わってしまうこと。 現代では移動することも簡単になりました。 何かを移動させることで、歪みが出ることへ眼を凝らすこと、自分が置かれている状況について巡らせることが重要です。

今後の展開については、めっぽうわかりません。 ただ、優れた工芸作品や活躍されている先輩の作品が惹きつける何かが、僕には足りません。 少しでも近づければと思います。

Q:昨年11月に「物 は」という展覧会を開催しましたが、どういったコンセプトで開催されましたか?

A:堺にてハタノワタルさん、福井守さん、東亨の三人で展覧会をしました。 物を出発点に制作をされている方に参加をお願いしました。 物の力を主体に考え、制作された作品なら、お客さんに何か考えて、感じてもらえるかと思ったからです。 ハタノさんは和紙から多様な事柄に思いを巡らせて制作・行動されており、福井さんは出会った木を素材に制作されています。 お二人の作品には、何か惹きつけられるものがあると思いました。作品を見て、触れると、わかると思います。 オカルトの様な話しですが、素材が人を行動せているのでは?と思うことが時々あります。 タイトルの「物 は」はmonowa と読みます。急遽、思いつきで考えた言葉ですが、数名からmonoha=もの派と結びつけて、質問がありました。 それから、その言葉について、自分なりに考えたりしました。 もの派の概念については詳しくありませんが、もの派の発生時の作品を見ると、ミニマルアートよりも素材の特性に左右されていて、興味深いです。 文脈としては重ならないと思いますが、人と物の関係においては共通点があるのでは?と考えたりして、楽しんでいます。

(写真は「物   は」より)


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