出展者紹介・熊谷俊

March 22, 2017

 

 

森の展示室出展者紹介・熊谷俊

熊谷さんの作品に出会ったのは昨年のクラフトフェアまつもと。
200名以上の作り手の野外展示会場の中で、作品にぐっと引き込まれその後もずっとその作品、展示スタイルが気になっていた作り手です。
時々、ドキッとする感性の鋭い若い作り手に出会います。
熊谷さんの作品は、時代の流れとは別に、しっかりと自分の感性を忠実に形しようと日々制作に打ち込んでいる姿勢が作品から感じられ、そしてその自信が展示方法に出ているような気がしました。
その作品はとても新しいものに見えます。新しいものに見えるというのは、今の時代性の中に在って、その先を創るものだと思っています。そういう作り手に出会うと、うらやましさを感じます。
今回、赤ちゃんの出産予定日が森の展示室と被り、ご自身は会場に来ることはできないのだけど、熊谷さんのオブジェを建築家の大橋史人さんが森の中に小さな空間を創り展示をしてくれます。
大橋史人さんのご紹介と共に出展者紹介を見てください。

 

Q:独特なガラスの質感を持つ作品なのですが、制作方法等を教えていただけますか?
A:ガラス鋳造という技法で制作しています。
作品のカタチとなる原型を作り、それを石膏で覆います。石膏型が固まった後に、中の原型を取り出し、現れた原型のカタチの空洞にガラスや土、金属などを詰めて窯の中に入れ、ガラス等を溶かします。
高温で溶かし鋳込むことによって、ガラスが土や金属と反応し、地中で形成された鉱石のような、
自身の作為を超えた表情のガラスが生まれることに面白みを感じています。

 

Q:熊谷さんの作品は特に小さな仏像などのオブジェに魅かれて、森の展示室にお誘いをしました。
制作において大切にしていることはございますか?
A:数年前、お遍路をしました。それまでは信仰心というものは殆ど持っていなかったのですが、その経験の中で、手を合わせる、合掌することの意味をほんの少し感じられたような気がします。
その経験から、だれにでもやさしさを分け与えてくれるおじぞうさま、のようなものが作れたらな、と思い作り始めました。
道端のお地蔵さまのように、ふと立ち止まり、手を合わせたくなる、そんな雰囲気を大切にしながら制作しています。

 

Q:熊谷さんが創るモノが持つ役割はどのようにお考えですか?
A:型を窯に入れ、ガラスを溶かし、冷えたのちに型から割り出すたび、私はいつも新しい発見と喜びがあり、
何か古い記憶をくすぐられるような気持ちになります。
私の創るものは、みんなが生まれる前から持っているであろう記憶を刺激するものであってほしいと思っています。

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