出展者紹介・・・春分堂
最後の出展者紹介は春分堂の庭師・霜鳥くん。 今回、森の展示室の入り口のオブジェも作ってもらっています。
①森の展示室で伝えたいことはございますか?
発見と感動。自己への没入と解放。これが森の展示室にはあります。桜の花を楽しみながら園内を散策してそれを体感してもらいたいです。
②昨年の作品は、森の中を掃除することで、新たな場を生み出す作品でしたが、春分堂がつくる場とはどういうイメージですか?
私のつくる場(空間)は、「気配やモノの素直な美しさを発見、表現すること」を目指しています。仕掛けをこっそり入れてそこに居合わせた人にも入り込んで もらえたら嬉しいんです。空間づくりにおいて私の中では、足すことと引くことは一緒のような気がします。大概は、引くことをしないと始まらない空間が多い と思います。昨年は、草刈機で刈られたササを掃除をして、その下に美しい朽木と苔を発見して感動していたんです。 美しいと思うものの根幹には、自然のことわりがあってそれを私は探しているのだと思います。それらの断片を私の意思でつなぎ合わせてものをつくっているんだと思います。
③今年の作品について教えてください
今年の作品は、桜の木の下にベンチを置いたものです。実はベンチから眺める景色よりも桜とベンチを眺める作品です。そしてベンチにたどり着くまでが発見と感動の冒険なんです。ベンチがゴール。 ベンチでゆっくりしてもらっているところをどこかで誰かが見て感動する。そして桜の下のベンチを目指してまた冒険が始まるという作品にしました。今回は、 桜と身近な草花が主人公です。この楽しみは、日常に近い所にあります。つくることをなるべく放棄する形での表現を目指しました。